本記事では、男の子の成長過程における包茎のあり方についてまとめていきます。男の子は、生まれながらにして誰もが真性包茎です。
その後、身体の成長にともなって次第に真性包茎を脱していくことになります。自然に包茎を脱する可能性があるのは、身体が出来上がる思春期までとなっています。
お子さんが4~5歳になっても重度の真性包茎である場合には、その状態を脱するための処置を親御さんが行うことが推奨されています。
むきむき体操とよばれる処置を行うことで、多くの男の子は真性包茎から仮性包茎になることが出来ます。仮性包茎であれば、日常生活で支障をきたすことはないので安心です。
目次
生まれたときは誰もが真性包茎
真性包茎とは、通常時や勃起時を問わず包皮がむけることがない状態のペニスのことです。真性包茎であれば、手で力を加えても亀頭が露出することはありません。
この真性包茎は、治療する必要のあるものです。「重度の包茎の深刻な悩みとは?」という記事にまとめたように、放置をすることで真性包茎はさまざまな問題を引き起こします。
このように何かと忌み嫌われる真性包茎ですが、実は男性ならば生まれたときは、誰もが真性包茎となっています。
生まれたばかりの赤ちゃんのペニスは、100%の確率で包皮に覆われているということですね。その後の身体の成長にしたがって、次第に真性包茎でなくなっていくのが普通です。
年齢を重ねるにつれて真性包茎から脱していく
男であれば最初はみんなが真性包茎です。その後、年齢を重ねるにしたがって、少しずつ真性包茎の男の子の割合は少なくなっていきます。日本小児外科学会のウェブサイトの情報によると、年齢別の男の子の真性包茎である割合は次のようになります。
- 新生児(生まれてすぐ~28日間):ほぼ100%
- 乳児(0歳から1歳ごろ):約80%
- 幼児(1歳~5歳ごろ):約60%
- 小学生:約30%
この後、思春期になるにつれて真性包茎の男の子の割合はさらに下がっていくことになります。身体が大きくなるにつれて、真性包茎でなくなっていくという感じですね。
真性包茎に注意するのは4~5歳から
以上のことから分かるのは、子どもが小さいうちは、真性包茎だったとしてもあまり気に病む必要はないということです。小さい頃の一時期に真性包茎だったとしても、その後の成長にしたがって自然と包皮がめくれるようになる可能性は十分にあります。
小児科の医師によると、子どもの真性包茎に対処するのは、4歳から5歳ぐらいからで良いとのことです。
この年齢になっても、一向に包皮がむける気配がない場合は、後述するような真性包茎の治療法を試してみても良いかもしれません。真性包茎のままだと、亀頭包皮炎なども発症しやすくなるので注意が必要です。
子どもの真性包茎への対処法は…
お子さんが4歳~5歳になっても真性包茎のままである場合、親御さんの協力のもと、真性包茎を脱する処置をする必要があります。処置といっても非常にシンプルなものです。
親指と人差し指を使い、突っ張るところまで包皮を下ろし亀頭を少しづつ露出させていくという行為を繰り返すことになります。これを1日20回ほど毎日繰り返していきます。
この一連の行為は、「むきむき体操」とよばれています。小児科医が推奨している方法でもあります。場合によっては、包皮をやわらかくするためにマイルドなステロイド軟膏を使うこともあるようです。
多くの場合において、2週間ほどむきむき体操を行うと、包皮口が広がり真性包茎を脱することができるようです。
むきむき体操は「真性⇒仮性」
注意しなければいけないのは、上記のむきむき体操をやったからといって、いわゆる「ずるむけ」状態のペニスになるわけではないということです。
あくまで、真性包茎でなくなるというだけですね。通常時は亀頭を包皮が覆ったままである仮性包茎となるにとどまることも多いに考えられます。
ただ、仮性包茎は別に身体に害をもたらすものではありません。真性包茎と違って、手でむくことによって亀頭を綺麗に洗うことも出来ます。
そのため、恥垢が溜まることや雑菌の繁殖を予防することができます。仮性包茎は、決して生活に支障をきたすものではありません。いたって問題のない状態です。
大人でも可能なむきむき体操
ちなみに、このむきむき体操ですが、真性包茎である成人男性にも効果があるとされています。
とある泌尿器科医のウェブサイトには、「60歳を過ぎた男性がむきむき体操を継続することによって、真性包茎から脱した」との記述もあります。大人で真性包茎に悩む男性にも、十分に試す価値があるものということですね。
ただ、むきむき体操にもリスクはあります。それは、カントン包茎になってしまう可能性があるというものです。むきむき体操によって無理に包皮を下ろした結果、亀頭の根本部分に包皮口が引っかかって締め付けてしまっている状態のことですね。
むきむき体操をする上で大事なことは、一気にやるのではなく毎日少しずつ力を加えていくということです。
仮性包茎はなおらない
ここまで述べてきたことは、あくまで真性包茎についてのことです。重度の包茎にのみ限った話となります。むきむき体操を継続的に行ったからといって、仮性包茎がするむけ状態のペニスとなることはありません。この点は注意しておくようにしましょう。
そもそも、「 包茎の種類は?」という記事でも述べているように、日本人男性においては、ずるむけよりも仮性包茎の男性の割合のほうが大きくなります。仮性包茎それ自体は日常生活に支障のないものであり、特に無理をしてなおすべきものでもありません。
思春期で仮性包茎なら一生そのまま
日本において包茎でないずるむけの男性は、全体の3割から4割ほどとされています。
「どうせなら自分もナチュラルなずるむけペニスがいい!」
このように思う方もいるかもしれません。では、いつぐらいまでならば、仮性包茎をずるむけに進化することを期待することが出来るのでしょうか。
前述の泌尿器科医のウェブサイトによると、身体の成長が止まる思春期の時点で仮性包茎である男性の場合は、一生仮性包茎のままであるとされています。
つまり、大人になっても仮性包茎である人は、何もしないままでは、ずっと仮性包茎のままであり続けるということですね。
仮性包茎を治すには手術のみ
前述したように、仮性包茎それ自体は特に問題のあるものではありません。仮性包茎であっても、何不自由なく日常生活を送ることができます。
とはいえ、
「仮性包茎であることがひどくコンプレックスだ」
「どうしてもずるむけペニスになりたい」
このように思っている方もいるでしょう。
そのような場合は、泌尿器科や美容外科で行われる包茎手術を行うしかありません。外科手術によって余分な包皮を切除するということですね。
仮性包茎の手術は、真性包茎やカントン包茎と違い、健康保険適用外となります。そのため、数十万円程度の出費は覚悟するようにしましょう。
まとめ:真性包茎が問題になるのは5歳から
男性の身体が成長しきった時点において、真性包茎であることは問題があることです。手術を含めた早急な処置が必要となります。
しかし、忘れてはいけないことは、男性ならば誰もが生まれたときは真性包茎であるということです。男の子が小さいうちに真性包茎だったとしても、その後の成長過程で自然と真性包茎を脱する可能性もあります。
真性包茎への処置の判断基準となるのは、4~5歳ぐらいです。この時点で全くの真性包茎である場合は、むきむき体操などの処置を考えるようにしましょう。自然に包茎を抜け出す可能性があるリミットは、思春期の身体が出来上がる時期までとなります。
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