本記事では、遅漏の定義についてまとめていきます。
早漏に比べると、遅漏は医学的な研究の対象とはなっていません。そのため、客観的な定義や指標などは存在していないのが事実です。
自分が遅漏であるかどうかを確認するのは、なかなかに難しいということですね。
自分の遅漏を確認するのに一番良い方法は、パートナーの女性に聞いてみることです。パートナーがあなたとのセックスの長さに苦痛を感じているならば、あなたは遅漏ということになります。
パートナーの本音を知るためにも、日頃から信頼関係を構築しておくことが大事になります。
目次
遅漏とはどういう状態か?
遅漏とは、膣内射精障害の症状のひとつです。セックスにおいて、射精をするまでに時間がかかったり、射精できずに終わってしまうような状態のことを指します。
自分の意に反して、適切に射精することが出来ていない状態のことですね。
同じ膣内射精障害の症状には早漏があります。早漏の症状は遅漏の逆です。我慢できずに膣内ですぐに射精してしまう状態のことですね。
しかし、同じ膣内射精障害ではあるにもかかわらず、早漏に比べると遅漏はあまり男性の悩みとして認識されていない印象を受けます。
遅漏に明確な定義はない
たとえば、遅漏には明確な定義がありません。この記事を作成するにあたって、出来る限りの遅漏に関するリサーチを行いました。
しかし、どのサイトに書かれていることも曖昧な記述のみです。客観的な遅漏に関する指標のようなものは見つけることが出来ませんでした。
一方、早漏には、遅漏と違って医学的な定義が存在しています。もっともよく知られているのは、第103回アメリカ泌尿器科学会(AUA)の年次総会で発表された定義です。
医学的な見地から早漏を定義し、治療の対象とみなしているということですね。
医学的研究の題材になるのは早漏のみ
実際、クリニックや病院などでは早漏治療薬の処方が行われています。医学的な見地から認められた治療方法が確率されているということですね。
代表的なものはプリリジー(ダポキセチン)です。日本ではまだ認知度が低い薬ですが、欧米では普及し早漏治療に一役買っているものです。
このような医学からのアプローチは、遅漏に対しては行われていません。いくつかのメンズクリニックのHPを参照したのですが、遅漏に関しては適切な治療方法が確立されていないように感じました。
プリリジーの服用のような治療法は、遅漏にはないということですね。
早漏よりも遅漏のほうが深刻な問題
このように、早漏と比べると、遅漏という症状は軽視されているように感じます。たしかに、早漏は男性の自尊心を傷つけ、多くの男性が思い悩んでいる症状です。
それに比べると、遅漏という症状によって苦痛を感じている男性の割合は少ないのかもしれません。
しかし、考え方によっては、遅漏は早漏よりも深刻な問題となります。なぜなら、遅漏の症状が悪化していくと、膣内での射精が全くできない状態になってしまうからです。
その結果として、男性不妊につながることがあります。不妊につながるリスクがあると考えると、遅漏は決して無視できない症状です。
遅漏かどうかを判断するには?
では、自分が遅漏かどうかはどのように判断すれば良いのでしょうか。前述のように、早漏のような国際的な定義・指標のようなものは存在しません。
したがって、自分で自分に遅漏という判断を下すのは、なかなかに難しいのが実際のところです。
日本人は、欧米諸国の人たちと比べると、自分の「性」生活に対してクローズドであると言われています。
そのため、自分のセックス事情を他人に相談するということはあまりしません。自分と他者との挿入時間の比較などもあまりしないということですね。
ネット調査における遅漏に悩む男性の割合
ニュースサイトであるBuzzFeedが500名の日本人男性を対象に行った調査があります。
その調査結果によると、自分のことを「遅漏」もしくは「遅漏気味」と答えた割合は、16.1%のことです。「早漏」もしくは「早漏気味」と答えた割合は、42.5%になります。
この調査からは、遅漏に悩む男性の人数は早漏に悩むよりも少ないということが分かります。
しかし、とはいえ100人に16人程度の人は遅漏という症状に苦しめられているということです。遅漏という症状は、決して珍しい特殊なものではないということですね。
平均挿入時間から考える遅漏
遅漏を考えるときの1つの指標として大事なのは、他の男性の平均挿入時間です。ネット上で探してみると、いくつかの平均挿入時間に関するいくつかのリサーチ結果があります。
- オーストラリアでの500人の男性を対象にした調査:5分4秒
- アメリカで432組のカップルを対象にした調査:12分
また、データの引用元は分かりませんでしたが、モデルプレスの記事によると日本人の挿入時間の平均は7分ぐらいとのことです。データによって結果はまちまちですね。
ざっくりと判断すると、おおよそ10分前後が平均的な挿入時間と考えてよさそうです。
射精タイミングをコントロールできれば遅漏じゃない
ただ挿入時間が10分を超えれば「遅漏」とみなされるかというと、そういうわけではありません。
遅漏を含む射精障害において大事なことは、「自分の意志に反して射精できない/射精してしまう」というものです。
たとえ、10分を超える挿入時間であったとしても、それがコントロールされたものであれば問題はないわけです。
AV男優さんは、時として20分以上挿入することもあります。しかし、それはあくまでも撮影のためです。
フィニッシュの場面を撮影するタイミングになったら、1~2分以内にきちんと射精できるそうです。このため、きちんと自分の思うタイミングで射精が出来れば遅漏ということにはなりません。
遅漏かどうかはパートナー次第
自分が遅漏であるかどうかを判断する方法。それは、パートナーの女性に直接聞いてみるということです。
たとえ、挿入時間が20分間をこえる場合でも、パートナーが性的に満足していれば遅漏ではないということです。パートナーが苦痛を感じなければ、どれだけ挿入時間が長くとも問題ないということですね。
パートナーが苦痛を感じているようなら、たとえ10分未満であっても遅漏ということになるわけです。これはパートナーの女性に直接聞いてみないと分からないことです。
きちんとコミュニケーションをとって、信頼関係を構築することが大切になります。
パートナーの負担となる遅漏
日本人女性は、あまり表立ってパートナーのセックスを指摘することはありません。これは欧米諸国の女性と違う点ですね。
なので、表面的には気にしていないふりをしながら、その実はあなたによる遅漏に苦痛を感じていることもあります。
ネット上には、パートナーの遅漏によって悩んでいる女性の声が非常にたくさんあります。男性が思っている以上に、遅漏は女性に対するストレスとなります。
パートナーの女性との関係性の悪化に直結するものです。なので、パートナーときちんと話あって満足のいくセックスを出来ているかをチェックする必要があります。
まとめ:遅漏に悩む男性はパートナーに相談を
早漏と違い、遅漏に対してはあまり医学的な研究が進んでいません。そのため、遅漏の定義はあいまいなものになっています。
悪化することで、遅漏は不妊につながるリスクもでてきます。なので、自分が遅漏であるかどうかをきちんと確認することが大事になります。
自分が遅漏であるかどうか。それを確認するのに一番良い方法は、パートナーの女性に聞いてみることです。
あなたのセックスの長さに対して、パートナーの女性が苦痛を感じている。その場合は、自分のことを遅漏と認め、何らかの対処をしていく必要があります。
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