本記事では、遅漏と男性不妊との関係性についてまとめていきます。軽度の遅漏では、男性不妊となることはありません。
しかし、遅漏が重症化し、膣内射精障害とよばれる状態になってくると話は違います。セックス中に女性の膣内で射精することが全く出来なくなってしまうため、不妊の原因となります。
このような重度の遅漏を患っている場合には、適切な方法で対処する必要があります。具体的な不妊治療のために遅漏対策としては、次のようなものがあります。
- マスターベーションのやり方を見直す
- 遅漏を引き起こす医薬品の服用を止める
- マスターベーターでリハビリする
- 人工授精での妊娠を試みる
ご自身の状況に応じた方法を選ぶようにしましょう。
目次
遅漏は不妊症の原因のひとつ
遅漏という症状は、ED(勃起不全)や早漏などと比べると、軽視されがちな症状です。
実際、ネットで遅漏について検索をしてみても、EDや早漏に比べると、その情報量は圧倒的に少なくなっています。そのため、多くの男性が自分の遅漏をそこまで問題視することなく生活をしています。
しかし、本サイトで繰り返し述べているように、遅漏は決して放置してよいものではありません。その理由のひとつは、遅漏は男性の不妊症につながる可能性があるものだからです。
妊活中の場合、遅漏は、子作りにあたっての大きな障害となりうるものです。不妊治療の一貫として、遅漏に対処していくことが必要になります。
不妊の原因の半分は男性にある
不妊というと、どうしても女性の身体の問題というイメージがあります。
「妊娠・出産ができずに、義両親から急かされている」
ネット上のお悩み相談サイトには、日々このような質問が投稿されています。女性差別が声高にさけばれている昨今ですが、「妊娠・出産=女性の役目」という認識は、いまだ根強いものがあります。
ここで忘れてはいけないのは、不妊の原因は男性にも等しくあるということです。とある産婦人科クリニックのHPで公開されていた情報によると、不妊に悩んでいるカップルの48%は男性側に問題があるとのことです。
男性側も不妊に対して、当事者意識を持つことが必要になります。遅漏もこの男性不妊のひとつになりうるということを事前に理解しておきましょう。
遅漏は膣内射精障害につながる
遅漏とは、自分の意志に反して射精に至るまでの時間が長くなってしまうことを言います。この定義の状態ならば、時間はかかるものの、女性の膣内での射精は問題なく出来ています。
そのため、苦労はあるでしょうが、妊娠が出来ないほどの問題になるものではありません。
しかし、遅漏は、その状態を放置したままでいると、膣内射精障害につながることがあります。膣内射精障害とは、セックス中に女性の膣内において、射精が全く出来なくなってしまう状態のことです。
この膣内射精障害が不妊の原因となることは容易に想像がつくと思います。遅漏の症状が悪化すると膣内射精障害になると認識しておきましょう。
パートナーの負担となり射精できないことも
また、膣内射精障害とまではいかずとも、遅漏で不妊となってしまう場合があります。
それは、男性の遅漏によって、パートナーの女性が精神的・肉体的苦痛を感じてしまう場合です。遅漏が原因となり、女性がセックスに対して嫌悪感を感じてしまうということですね。
この遅漏が原因となる女性側のストレスによって、セックスレスになってしまうカップルも少なくはないようです。
「遅漏とは?どのような症状?遅漏は射精までの時間が遅いだけ?」という記事でまとめたように、遅漏はパートナーとの関係性の悪化を招きます。その結果として、セックスレス、そして不妊となってしまうわけです。
不妊治療としての遅漏対策
ここまで述べてきたように、遅漏は不妊の原因のひとつとなりうるものです。そのため、妊活中ならば、遅漏は積極的に治していく必要があります。
同じ下半身に関する悩みであっても、EDや早漏に比べると、遅漏は研究が進んでいません。そのため、遅漏改善の確実な方法は存在しません。
なので、遅漏を改善していくにあたっては、治療が長期間にわたる可能性があります。一朝一夕で効果が出るような治療方法は、遅漏には存在しないということですね。
不妊治療を前提として遅漏改善に取り組んでいく場合には、この点を理解しておく必要があります。
遅漏の特効薬はない
EDや早漏には、それぞれ特効薬とよべるような治療薬があります。以下のようなものです。
- ED治療薬:バイアグラ、レビトラ、シアリス。
- 早漏治療薬:プリリジー
EDや早漏に悩んでいても、これらの治療薬を服用すれば、その次のセックスから効果を体感できることができます。
遅漏においては、このような即効性のある効果をもつ治療薬はありません。「飲んだすぐその場から、遅漏が治る」みたいな特効薬は存在しないということです。なので、以下に述べていくような生活習慣の改善などを地道に行っていく必要があります。
マスターベーションのやり方の見直し
遅漏を改善するにあたって、一番に取り組むべきことは、マスターベーションのやり方の見直しです。男性ならば、誰しもが日頃からマスターベーションを行っているかと思います。
そのマスターベーションを誤ったやり方でやっていると、セックスにおける射精を難しくしてしまうことがあります。
遅漏を招くマスターベーション法としては、次のようなものがあります。
- うつ伏せになって床にペニスをこすりつける
- 包皮を上下に強くこする
- ペニスを強く握って上下にこする
これらの刺激の強いマスターベーションを日常的に行っていると、いざセックスになったときに、刺激が足りずに射精出来なくなってしまいます。出来るだけ刺激の少ないソフトなマスターベーションを心がけましょう。
遅漏を引き起こす薬の服用を止める
常用している医薬品が原因となって、遅漏を引き起こす場合もあります。その場合は、その原因となっている医薬品の服用をやめれば、自然と遅漏が治る場合もあります。遅漏を引き起こす副作用が指摘されている異薬品には次のようなものがあります。
- 抗うつ薬
- 降圧薬
- 一部の利尿薬
- 抗精神病薬。
現在服用している医薬品の中に、これらのタイプの医薬品が含まれている場合には、その服用をいったん止めるのも良いかもしれません。その場合は、きちんと担当医にそのことについて確認をとるようにしましょう。
マスターベーターによるリハビリ
マスターベーターとは、日本で言うところのオナホールです。このマスターベーターを利用することで遅漏を改善するという治療法があります。このマスターベーターの利用方法としては、ずばり圧の弱い状態で射精できるようにするというものです。
前述のように、不適切なマスターベーションをしていると、ペニスへの圧や刺激が強すぎて、膣内で射精できなくなってしまいます。
このマスターベーション時のペニスへの圧をマスターベーターによって、適度にコントロールするというものですね。日本では、オナホール製造大手のTENGA社が、射精障害治療用のトレーニングカップを販売しています。
人工授精をする
また、セックスにおける妊娠を諦め、人工授精を行うというのも、ひとつの手段としてあります。
遅漏を含む膣内射精障害を患っている男性は、たいていの場合において、マスターベーションでは問題なく射精することが出来ます。つまり、遅漏の場合、ただ膣内での射精が出来ないだけで、精子そのものには問題がないわけです。
なので、マスターベーション精子を採取し、女性の排卵の時期に合わせて、採取した精液を子宮内に注入するというものですね。
この方法では、もちろん、満足のいくセックスは達成されません。しかし、遅漏にともなう不妊を克服するという意味では、効果的な手法となります。
まとめ:遅漏は不妊の原因となるので要注意
軽度の遅漏であれば、時間はかかるものの、パートナーの女性とのセックスで射精することが出来ると思います。この場合は、不妊の心配はありません。
しかし、遅漏が悪化し、膣内射精障害などになってしまうと、話は別です。セックス中に女性の膣内で射精をすることが出来なくなってしまい、男性不妊となります。
この遅漏が原因となる男性不妊に対処するための方法としては、次のようなものがあります。
- マスターベーションのやり方を見直す
- 遅漏を引き起こす医薬品の服用を止める
- マスターベーターでリハビリする
- 人工授精での妊娠を試みる
早漏やEDに比べると、症状の改善が難しいのが遅漏です。自分に合った方法で対処するようにしましょう。
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