本記事では、自分の遅漏の程度を知る方法についてまとめていきます。
遅漏は、早漏やEDと比べると、自己診断をするのが難しい症状です。国際的な定義も、いまだ明確には確立されてはいません。
「自分は遅漏なのだろうか」
そのように悩んでいる男性は多くいます。
そんな方に、参考にしてほしい遅漏の自己診断基準を本記事ではご紹介します。また、自分が遅漏になりやすい習慣を身につけていないかどうかについても、一緒にチェックしてみましょう。
自分の遅漏の程度に気づくことが、遅漏克服のための第一歩になります。
目次
遅漏に悩む男性の数は多い
性の悩みというのは、なかなか周囲に相談することの出来ないものです。これは、射精障害のひとつである遅漏においても同じです。
周囲と悩みを共有することなく、独り遅漏に悩まされてしまっているということです。
「なんでおれだけが、こんな目に」
こう思っている男性は少なくないはずです。
しかし、実際のところ、遅漏を含む性の悩みというのは、多くの男性が共通に抱えている悩みです。
あえて口にしないだけで、みんな何かしらの性に関するコンプレックスがあるということですね。決して、自分だけが例外な症状に悩まされているというわけではありません。
数百万人が遅漏を患っている
テンガヘルスケアが行った調査によると、遅漏を含む膣内射精障害の患者数は、日本国内だけでも約270万人にものぼるとされています。
成人男性の20人に1人が遅漏に悩んでいるということになります。また、国際性機能学会による海外のリポートにおいても、同様の調査結果が報告されています。
これらのデータから分かることは、遅漏という症状は、決して珍しいものではないということです。
ごく一部の少数の人にのみ発症する、まれな症状なんかでは全くありません。遅漏は、男性であれば、誰にでも発症する可能性のある身近な性の悩みなのです。
遅漏かどうかをセルフ診断するには?
「自分も、もしかしたら遅漏なんじゃないか」
このように思っている男性は多いと思います。セックスにおける射精までの時間などは、なかなか他人とは言い合ったりしないですよね。
そのため、明確に「自分は早漏だ」と言い切れる人は少ないと思います。
同じ男性の悩みであっても、ED(勃起不全)や早漏などに関しては、国際的な学会において定義が決められています。
医学における研究の対象になっているということですね。そのため、それぞれの症状に対する治療薬なども開発が進められています。
国際的な定義は定まっていない
一方、遅漏に関しては、国際的な学会において定義は定められていません。色々とネットを調べてみたのですが、参考になる情報はありませんでした。
唯一みつけたのは、2014年に国際性機能学会の機関紙である「Jouranal of Sexual Medicine」に発表された論文のみです。
その論文のタイトルは、”Delayed Ejaculation”というものです。和訳すると、まんま遅漏ですね。この論文による遅漏の定義は、以下の3つのいずれかに当てはまるものとされています。
- 射精までの時間がかかる
- 全く射精できない
- 射精に苦痛をともなう
あまり具体的ではないですよね。この定義では、自分が遅漏かどうかを判断することは出来ません。
泌尿器科医による遅漏セルフ診断シート
では、自分が遅漏かどうかを判断するにはどうしたらいいのでしょうか。
ひとつ参考になるのは、とある泌尿器科医のHPで記載されていた遅漏のセルフチェックです。以下に紹介しますので、ぜひ自己診断してみて下さい。
-
Q1. 腟内で射精をするのはどのくらい困難ですか
- 0点:全く困難ではない
- 1点:多少困難
- 2点:困難
- 3点:とても困難
- 4点:極めて困難
-
Q2. 腟内で射精できる割合はどれくらいですか
- 0点:毎回/ほぼ毎回
- 1点:だいたい可能
- 2点:半分程度
- 3点:たまに可能
- 4点:ほとんど不可能/不可能
-
Q3. 膣内で射精したいタイミングで射精できる割合はどれくらいですか
- 0点:毎回/ほぼ毎回
- 1点:だいたい可能
- 2点:半分程度
- 3点:たまに可能
- 4点:ほとんど不可能/不可能
-
Q4. 膣内で射精したいタイミングで射精できないことにストレスを感じていますか
- 0点:全く感じない
- 1点:少し感じる
- 2点:感じる
- 3点:とても感じる
- 4点:極めて強く感じる
-
Q5. 腟内で射精できないことや挿入時間が長いことで、パートナーを不満/不快にさせていると心配していますか
- 0点:全く心配でない
- 1点:少し心配だ
- 2点:心配だ
- 3点:とても心配だ
- 4点:極めて強く心配だ
この5つの問いの答えの合計点を出してみましょう。合計点で、以下のように遅漏の程度をチェックすることができます。
- 0-2点:正常
- 3-5点:軽度遅漏
- 6-9点:遅漏
- 10点以上:重度遅漏
この自己診断は、あくまで参考程度にしかならないものです。しかし、自分の遅漏の程度を知るための客観的な目安になるものです。
もし、この診断で自分の遅漏に気づいたら、早めに対処するようにしましょう。
遅漏に悩む男性にありがちな性習慣
また、マスターベーションの仕方など、自分の性習慣を見直すことも、自分が遅漏かどうかを判断する目安になるものです。
多くのメンズクリニックのHPにて指摘されていることですが、適切でないマスターベーションは遅漏を悪化させるものです。
以下に、遅漏につながる性習慣をまとめていきます。もし、いずれかに当てはまるようならば、その習慣によって遅漏状態におちいってしまっている可能性があります。
そのような場合は、より刺激の少ない適切なマスターベーションの方法を身につけるなどするようにしましょう。
床オナをしている
床オナとは、畳や布団にペニスを押し付けることで、性的刺激を得るマスターベーションです。つまり、手を使わないで自慰行為をするということですね。
床オナは、ペニスに圧迫刺激をもたらすものです。この刺激は、膣内の刺激とは違うものです。
そのため、床オナの圧迫刺激で射精することに脳が慣れてしまうと、膣の中の刺激では物足りなさを感じるようになってしまいます。
その結果として、生身の女性とのセックスにおいて、射精がしづらくなってしまうということですね。
脚ピンオナをしている
床オナ以外にも、矯正するべきマスターベーションはあります。それは、脚ピンオナとよばれるものです。
その名の通り、脚をピンと伸ばした状態で自慰行為をするものです。股関節を緊張させた状態にすることで、ペニスへの刺激が増加する効果があるようです。
この脚ピンオナも、遅漏につながる性習慣です。パートナーとセックスするときには、脚をピンと伸ばすことはほぼほぼありません。
そのため、十分な性的刺激を得づらくなってしまいます。そのため、脚ピンオナになれている人は、遅漏に悩むことが多くなります。
ポルノ動画を日常的に観ている
オナニーをするときに、日頃からポルノ動画を見ている人も注意が必要です。
ネット環境が整った現代においては、誰もが気軽にポルノ動画にアクセスすることが出来ます。ポルノ動画に中毒性があることは、よく知られていることです。
言うまでなく、ポルノ動画は、超常的な強い性的興奮を男性に与えるものです。
それに慣れきってしまうと、生身のパートナー相手のプレーンなセックスでは、満足が出来なくなってしまいます。その結果として、性的刺激に鈍感になり、遅漏となってしまいます。
特殊な性癖がある
自分の性癖が特殊である場合、同じ嗜好をもつパートナーを見つけることは至難の業です。たいていの場合、その特殊な性癖を隠して、ノーマルなパートナーと付き合うことになるでしょう。
そのような場合は、自分の性的欲求を押し殺して生活することになります。欲求不満が積もりに積もってしまうということですね。
パートナーとのセックスでは興奮できず、遅漏になってしまうことも十分に考えられます。自分の特殊な性癖をひた隠しにするのではなく、きちんと向き合うことが必要になるということですね。
子孫拒否の傾向がある
「子どもが欲しくない」という強い思いは、時として、射精欲求のブレーキとなることがあります。
パートナーや周囲からの妊娠への期待が心労となって、射精しづらくなってしまっている状態です。子作りのプレッシャーからの擬似的逃亡ということですね。
このような内的葛藤からくる遅漏は、パートナーときちんと対話して解消するしかありません。また、症状がひどい時には、心療内科のカウンセリングなどを受診するのもひとつの手です。
心にあるわだかまりを何とかしないことには、いつまでたっても満足のいく射精は出来ないままでしょう。
まとめ:遅漏の兆候があるなら早めの対処を
遅漏をはじめとする下半身の悩みは、なかなか周囲と共有することがありません。そのため、自分の遅漏の症状を客観的に把握する基準がない状態です。
「自分が遅漏なのかどうか分からない」
このような悩みを抱えている男性は、日本国内に多くいます。そのような方におすすめなのが、本記事で紹介した遅漏の自己診断です。自分の遅漏の程度を理解する際の参考になるものです。
また、それと合わせて、自分が遅漏になりやすい習慣で生活していないかをチェックすることも重要です。特に、マスターベーションのやり方方は、見直す点が多くあります。
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