本記事では、「EDは離婚事由なるのか」ということについてまとめていきます。パートナーの男性がEDになると、女性はその男性との別れを考え出すようになります。法律的には、EDによるセックスレスが長く続くと離婚が認められることがあるようです。
パートナーの女性との婚姻生活を維持したいと思うならば、EDとしっかりと向き合って治療をしていくことが必要となります。バイアグラなどのED治療薬を積極的に利用し、セックスレス状態の解消に向けて努力している姿勢をみせることが重要です。
目次
夫のEDを契機に離婚を考える女性たち
本サイトで何度も紹介しているものですが、とあるクリニックが行ったEDに関する女性への意識調査があります。その調査結果によると、「EDが原因で夫・恋人と別れたい」と考える女性は14.4%も存在します。
また、ネット上でも同様の考えをもつ女性は多数見受けられます。ヤフー知恵袋などのお悩み相談サイトには、かなりの数の「EDを原因とする離婚相談」が寄せられています。
このように、夫のEDを理由に離婚を考える女性は少なくないことが分かります。なぜ女性はパートナーのEDを理由に離婚を考え始めるのでしょうか。以下にその理由を簡単にまとめていきます。
セックスレスがつらくて耐えられない
第一に、性的な欲求不満に耐えられなくてというものがあります。男性同様に女性にも性的欲求はあります。「愛する男性と肌を重ねることで心身の充足感を得たい」と思っています。EDが原因となりセックスレスとなると、この欲求不満はつのるばかりです。
「私に魅力がないのかな」
「他に好きな女性がいるのかな」
「もう愛してくれてないのかな」
EDからのセックスレスが続くと女性はこのような不安感を抱くようになります。それに耐えきれなくなって離婚を考え始めるということですね。
子供が欲しいという強い願望
第二に、将来的に子供を産みたいからというものがあります。男性が思っている以上に、女性は「◯◯歳までに子供を産みたい」といった願望を強く持っています。
いくら愛していても、夫との将来像にこの願望とのギャップがある場合は、離婚による別れを考えることもあるようです。
女性が子供を産むことの出来る年齢には期限があります。この期限を女性は強く意識しています。
「今ならば、まだ他の男性とやり直しのきく年齢かも」
そのように考えることも多く、たとえ愛情が残っていたとしても、EDの夫との離婚を考えることは珍しくはないようです。
非協力的態度に嫌気がさして
最近では、ED治療薬の普及や男性向けの不妊治療の発達により、EDの男性であっても妻との間に子供を作ることは難しくはなくなってきています。ただし、さまざまな理由から、EDの男性はこの男性不妊治療を受けることを拒むことがあるようです。
そのような不妊治療に対して非協力的な態度である夫に対して、女性は強いストレスを感じるようです。その結果、愛情が薄れていき夫に嫌気がさすようになってしまいます。
EDがきっかけとなって、夫婦間に修復できない亀裂がはしってしまったということですね。
夫のEDは離婚事由になるか
このように、さまざまな理由から女性はEDの夫からの離婚したいと思うようになります。では、実際に夫のEDを原因とする離婚を成立させることは可能なのでしょうか。複数の法律系のサイトの記述を参考に以下にまとめていきます。
結論から言ってしまうと、EDによるセックスレスを理由として離婚が認められることはあるようです。婚姻生活が破綻されているとみなされるようですね。妻との間にEDおよびセックスレスの問題を抱えている男性は、このことを理解しておく必要があります。
民法の記述によると
離婚をするにあたって基準となる法律は民法になります。民法770条1項には離婚事由として以下の5つが記述されています。
- 配偶者に不貞な行為があったとき
- 配偶者から悪意で遺棄されたとき
- 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき
- 配偶者が強度の精神病にかかり回復の見込みがないとき
- その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
このうちEDが関係してくるのは5番目の「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」になります。この条文を根拠にセックスレスが離婚事由として認められた事例も過去にはあります。
単なるセックスレスとEDは違う
ただし、注意しなければいけないことは、EDそのものではなく、セックスレスが離婚事由となっている点です。EDだったら即離婚となるわけではありません。しかし、EDによってセックスレス状態が長く続くことによって、離婚が認められるようになります。
ただし、各夫婦によって、セックスレスが続いている期間やセックスを拒否された回数などには違いがあります。それ次第では、セックスレスでも離婚が認められないケースもあるようです。
いずれにしても、セックスレス状態が長く続いていると、それを根拠に離婚となってしまう可能性はあるということです。
慰謝料を請求されることはあるのか
セックスレスで離婚が成立した場合、夫が妻に対して慰謝料の支払いを求められるケースは珍しくありません。
その金額の相場は、100万円ぐらいとのことです。ただし、夫婦間で収入格差があったり、不倫(浮気)があったりすると300万円以上の慰謝料となる場合もあるようです。
これが、EDの場合は話が変わってきます。EDという身体の問題でセックスが出来ない場合は、妻側からの慰謝料の請求は難しくなるようです。
ただ、EDであることを隠して結婚した場合などは、慰謝料が認められるケースもあるようなので、やはりケースバイケースということになりますね。
努力する姿勢があれば離婚事由にはならない
ここまで、EDによるセックスレスは離婚事由となるという話をしてきました。ただし、これにも例外があります。それは、夫側にEDを治療する姿勢をきちんと示していた場合です。
- 妻にEDを告白しての相談
- ED治療薬の服用
- クリニックでの男性不妊治療の受診
このような夫の努力をきちんと証明することができれば、EDによるセックスレスで即離婚が認められるということはないようです。
このサイトでも繰り返し言っていることですが、夫婦関係を維持するためにも、EDに対してきちんと向き合うことが大切になるということですね。
まとめ:離婚を防ぐためにもEDに向き合おう
夫がEDだと多くの女性は離婚を視野に入れ始めます。EDによって夫婦間でセックスレスの状態となってしまった場合、それが離婚事由になってしまうこともあるようです。
場合によっては、夫側が多額の慰謝料を払わなければいけないこともあるので注意が必要です。
妻に離婚を切り出されないためにも、多額の慰謝料を請求されないようにするためにも、EDの治療をする意思を示すことは重要です。
EDはバイアグラなどの服用によって、負担なく治療することができます。後回しにせず、きちんとEDに向き合うようにしましょう。
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