本記事では、陰茎プロステーシス手術の詳細についてまとめていきます。陰茎プロステーシス手術とは、ED治療薬が効果ない場合に行われるED治療の最終手段です。手術を受けることで、どれだけ重度のEDのペニスであっても、セックスが可能な硬さを手にすることが出来ます。
日本では、陰茎プロステーシス手術は、いまだ知名度が高くはありません。しかし、重度のEDに悩む患者の方にとっては、人生の満足度を左右する可能性のある重要な選択肢です。糖尿病などによる重いEDに悩まされている方は、ぜひ陰茎プロステーシス手術を検討してみて下さい。
目次
ED治療薬が効かない重度のEDがある
男性のED治療においては、バイアグラなどのED治療薬による投薬治療がスタンダードとなっています。薬を飲むだけなので、金銭的負担もそこまでではなく、また手軽さもあります。
日本国内においても、多くの男性が数々のED治療薬を服用し、それぞれの性生活を充実したものにしています。
しかし、このED治療薬も万能な医薬品ではありません。一部のタイプに当てはまるEDの患者には、十分な効果を発揮することが出来ないとされています。
そのようなタイプのEDである場合には、ED治療薬の服用以外の治療方法を模索する必要があります。以下にED治療薬が効かない重度のEDの具体例を挙げます。
他の病気の副作用としてのED
ED治療薬が効かないタイプの重度のEDは、他の病気の悪化とともに発症することが多くなります。具体的には、次のような病気の患者さんが重度のEDを発症しやすいとのことです。
- 糖尿病
- 動脈硬化
- 前立腺がん手術後
- 直腸がん手術後
- ペロニー病と呼ばれる陰茎硬化症
この中でも特に多いのが糖尿病によるEDです。糖尿病となると血糖値が高い状態が続きます。その結果、ペニス周りの血管や神経が大きなダメージを負うことになってしまいます。
このため、糖尿病が引き起こすEDは重症化しやすく、バイアグラなどのED治療薬も効かない場合が多いとのことです。
年齢を重ねたことによるED
「何歳になっても現役でいたい」
最近は、このような元気なシニア世代も増えてきました。これは、性生活まわりにおいても同じです。70歳~80歳になってもセックスを謳歌したいと考えている男性は、最近では珍しいことがありません。しかし、当然ながら、この年齢の男性のEDの原因には根深いものがあります。
年齢を重ねたことによる血管の衰えが進行してしまっている場合、バイアグラなどのED治療薬を服用しても、ペニスへの血液の流入が十分にいかない場合があります。
そのような場合は、ED治療薬のみでのEDの治療はなかなか難しいものがあります。バイアグラの服用量を増やしたところで、強い副作用が発症することになってしまいます。
ED治療の最終手段としての外科手術
このような重度のEDとなってしまった場合、残された選択肢としては次の2つがあります。
- 一切のセックスを諦めて生きる
- ED治療薬以外の方法でのED治療を試みる
自分の中にある性衝動というのは、すんなり諦められるものではありません。そのため、多くの重度ED患者は、他のED治療方法を模索することになります。
そんな重度ED患者の救いとなる可能性があるのが、外科手術によるED治療です。代表的なものは、以下にまとめる陰茎プロステーシス手術などですね。一定の留意点こそあるものの、この手術を受けることでどのような重度のEDであっても、解消することが出来るとされています。
陰茎プロステーシス手術について
バイアグラなどのED治療薬でも太刀打ち出来ない重度のED。そんなEDを治療するにあたって最終手段となるのが、外科手術によるED治療です。日本ではあまりメジャーなものではありませんが、欧米などの性生活先進国においては、数十万人単位の男性が外科手術でEDを克服しています。
ひとえにEDの外科手術といっても、いくつかの種類があります。その中でも最も劇的な効果をもたらすものが、陰茎プロステーシス手術です。この手術を受けると、自然な勃起は一切出来なくなってしまいます。
しかし、どのようなレベルのEDであっても強制的に勃起させることが出来る強力な治療方法となっています。
陰茎プロステーシス手術の方法は?
陰茎プロステーシス手術とは、どのような手術のことでしょうか。簡単に言ってしまうと、シリコン製の支柱をペニスの海綿体に埋め込み、ペニスを強制的に勃起状態にさせるというものです。
骨折における添え木のようなものをペニスに挿入することで、ペニスはセックス出来るだけの硬度を獲得することが出来ます。
陰茎プロステーシス手術は不可逆な手術であり、術後はナチュラルな勃起は出来なくなります。その代わり、重度なEDに悩む方であっても、セックスをするのに十分なペニスの硬度を手にすることが出来ます。EDという障害の治療というよりは、美容整形の側面が強い手術と言えるでしょう。
陰茎プロステーシス手術の流れは?
「ペニスの海綿体にシリコン製の棒を挿入する」
このように聞くと、陰茎プロステーシス手術は何やら大掛かりな手術のように思えるかもしれません。しかし、実際にはもっと身近に感じることの出来る治療方法となっています。というのも、陰茎プロステーシス手術は、日帰りで出来るほどの手軽さであるからです。
手術時間は、だいたい2~3時間とされています。また、手術にあたっては局部麻酔を使用し、希望をするならば睡眠麻酔で意識を飛ばすこともできます。そのため、ペニスを切り開かれることによる痛みはほとんどありません。手術後は、30分もすると歩行できるようになるとされています。
陰茎プロステーシス手術後の注意点は?
陰茎プロステーシス手術を受けた後に気をつけることは、術後10日間は傷口を濡らさないようにすることです。傷口を濡らさないように徹底すれば、手術の翌日からシャワーは浴びることが出来ます。傷口は、完全に塞がるまでは、水で濡らすことは厳禁とされています。
また、雑菌の混入を防ぐために、術後2週間ほどは抗生物質の服用が求められます。他の手術と同様、麻酔の効果が切れた後は、傷口がズキズキと痛み出すことがあります。そのような場合は、痛み止め薬で対処することになります。内服薬か座薬の痛み止め薬が有効とされています。
術後はいつからセックスできる?
陰茎プロステーシス手術において注意するべきことは、術後すぐにセックスが出来るようにはならないということです。傷が十分に癒えてセックスが出来るようになるのは、手術をしてから2ヶ月ほどが経過してからとなります。術後2ヶ月までの期間は、傷口に刺激を与えないようにしましょう。
また、手術後のセックスにおいては、傷口の様子を見るためにも、激しいピストン運動を避けて潤滑油を使うことが推奨されています。
なお、多くの医療機関において、陰茎プロステーシス手術では、溶ける糸を使用します。そのため、抜糸の処置は必要ない場合がほとんどです。
まとめ:陰茎プロステーシス手術は検討に値するED治療
軽度のEDの場合は、バイアグラなどのED治療薬で手軽に対処することが出来ます。錠剤を服用するだけです。
しかし、糖尿病などを患っている場合の重度のEDの場合は、必ずしもED治療薬が有効であるとは限りません。ED治療薬を服用しても、十分な勃起が出来ずにセックスに至れない場合があります。
そのような場合の最終手段として検討するのが、陰茎プロステーシス手術に代表される外科手術によるED治療です。陰茎プロステーシス手術は、満足度が高い手術です。
重度のEDに悩んでいる人は、手術を受けることを検討してみるのもひとつの手です。人生の充実につながる可能性のあるものです。
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